【栗林公園をもっと知る!もっと楽しむ!】栗林公園文化講座(参加無料)をシリーズ開催
明治8年に県立公園として一般公開された栗林公園は、令和7年3月16 日に開園150年を迎えます。栗林公園の400 年に及ぶ長い歴史において、県立公園となって150 周年。本年度は、栗林公園開園150周年プレイベントの一環としまして、「栗林公園文化講座」(シリーズ第一弾~第五弾)を開催します。栗林公園の歴史や伝統文化など、多彩なジャンルの講座をご用意しました。特別名勝 栗林公園について、「もっと知り、もっと楽しんで」いただける機会です。ぜひご参加ください。【参加料無料】
栗林公園文化講座の年間スケジュール
シリーズ | 分野 | 内容 | 講師 | 開催日 |
第一弾 | 歴史 | 栗林公園と歴代藩主-歴史から観る栗林公園-<全4回>
第一回:戦乱の時代から栗林荘の創始 |
村井眞明 | 6月23日(日) |
第一弾 | 歴史 | 栗林公園と歴代藩主-歴史から観る栗林公園-<全4回>
第二回:栗林荘の完成 |
村井眞明 | 7月20日(土) |
第一弾 | 歴史 | 栗林公園と歴代藩主-歴史から観る栗林公園-<全4回>
第三回:栗林荘の熟成と荒廃 |
村井眞明 | 9月14日(土) |
第一弾 | 歴史 | 栗林公園と歴代藩主-歴史から観る栗林公園-<全4回>
第四回:栗林公園の再評価とわが国有数の庭園へ |
村井眞明 | 10月12日(土) |
第二弾 | 文化 | 栗林公園薪能 特別講座 能「八島」「羽衣」 | 伶以野陽子 | 8月25日(日) |
第三弾 | 造園 | 「一歩一景」の庭園美(仮称)-古図からもうかがえる作庭意図- <全2回> 第一回:南庭を探求する |
川田一郎 | 11月2日(土) |
第三弾 | 造園 | 「一歩一景」の庭園美(仮称)-古図からもうかがえる作庭意図- <全2回> 第二回:北庭を探求する |
川田一郎 | 2月1日(土) |
第四弾 | 文化 | なぜ民芸館は栗林公園にあるのか
-讃岐民芸館と昭和40年前後の香川のデザイン運動- |
田井静明 | 12月14日(土)
|
第五弾 | 文化 | 栗林公園とお茶の文化(仮称) | (調整中) | 1月18日(土) |
第一弾 「栗林公園と歴代藩主 -歴史から観る栗林公園-」
その第一弾として、講師に村井眞明氏をお招きし、「栗林公園と歴代藩主 -歴史から観る栗林公園-」を全4回にわたり講義していただきます。6月23 日(日)に開催する一回目の受講希望者を募集します。
第一回 「戦乱の時代から栗林荘の創始」ー中世から生駒時代ー
日時 | 6月23日(日)午前10時~11時30分 |
場所 | 栗林公園商工奨励館北館 |
受講料 | 無料 |
定員 | 約50名 期限までの申し込みが必要です。
申し込み多数の場合は抽選になる場合があります。 |
申込方法
メール | ritsurin@pref.kagawa.lg.jp |
FAX | 087-833-7420 |
郵送 | 〒760-0073 高松市栗林町1丁目20番16号 香川県栗林公園観光事務所 |
来所 | 〒760-0073 高松市栗林町1丁目20番16号 香川県栗林公園観光事務所(8時30分~17時00) |
締め切り | 6月17日(月)必着 |
必要事項
[1] 氏名 [2] 年齢 [3] 連絡先 [4] 受講を希望する日(すべての回を受講しなくても可)
を明記の上、上記のいずれかの方法でお申し込みください。【6月17日(月)必着】
お問い合わせ
香川県栗林公園観光事務所 ☎ 087-833-7411
令和6年「栗林公園文化講座」No.1「栗林公園と歴代藩主」 -歴史から観る栗林公園― <全4回シリーズ>pdf
「三名園」に優る「栗林公園」
江戸時代は「栗林荘」。「栗林公園」の名前の由来
栗林公園は、江戸時代、高松藩松平家の下屋敷「栗林荘」と呼ばれていました。他にも「栗林御殿」「御林御殿」「栗林園」など記録に残っていますが、「栗林」は文字通り栗の木に由来します。松平家が入封する前に、讃岐国を治めていた生駒氏が、凶作や災害に備えてこの地に栗の木を植えたことに始まります。松平家の時代にも園の北部辺りに栗林は広がっていたようですが、高松藩松平家・第十代藩主・頼胤(よりたね)が鴨猟の邪魔になるという理由から3本の栗の木を残して伐採されたとされています。昭和時代、香川県によって北門付近に30本植えられましたが、現在の「栗林公園」は、栗の木より松林が美しいことで知られています。
高松藩松平家初代藩主・松平頼重以来100年以上かけて築庭
高松藩松平家の初代藩主は、水戸松平家初代藩主・松平頼房の長男、松平頼重。祖父に徳川家康、弟は水戸光圀を持つ輝かしい家系にあります。その高松藩松平家の初代藩主・松平頼重が、隠居場所に選んだのが栗林の地。第二代藩主・頼常が藩の失業対策として造園に着手、領内の珍しい木や見た目の変わった石を持ち込んだ者には賞が与えられたそうです。第三代藩主・頼豊は建物を増築し、在藩中は居住するほど、この地を好んでいたようです。
高松藩松平家の名君として名高い第五代藩主・頼恭(よりたか)が、現在の「栗林公園」のカタチにまで完成。儒学者に園内60か所の景色を選んで名前をつけさせ、その六十景は、現在も「栗林公園の主要な見どころ」として園内に残っています。また、幕府の吹上御殿(現在の吹上御苑)に倣って薬園を営みますが、その管理を任せたのは、当時、高松松平藩の藩士であった、かの平賀源内だったのです。
第五代藩主・頼恭(よりたか)による整備以降も、大名庭園としての「栗林荘」は歴代藩主によって幕末まで維持されていました。
「栗林公園」の価値と魅力
いわゆる「三名園」に数えられないものの、「栗林公園」は、江戸時代以来の日本の造園の美・技術を伝える名園として「三名園」と並び、また時にはそれらに優るものとして紹介されています。地方都市にあるかつての大名庭園のうち特別名勝に指定されているのは「岡山後楽園」「金沢兼六園」、そして「高松栗林公園」だけなのです。(三名園の一つ「水戸偕楽園」は史跡及び名勝)世界的な旅行ガイドブックの日本版『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』では初版以来ずっと、最高評価・三ツ星(「わざわざ旅行する価値がある」観光地)を獲得しています。
2025年「栗林公園」は、県立公園として開園150周年を迎えます
明治8年に県立公園として一般公開された栗林公園は、令和7年3月16日に開園150年を迎えます。この機会に、かつての「栗林荘」、現在の「特別名勝 栗林公園」について、ぜひ、もっと知り、もっと楽しんでください。